ドサッ。
台本が床に落ちた音にびっくりして、あたしはしーちゃんから離れた。
「健二、相沢に2人に気付かれない・・・・・・。
相沢、なんでここにいるんだよ?」
と、言いながら福城が部屋に入ってきた。
「しーちゃんと福城に、真紀とさっちのこと聞こうと思ってさ。」
「そっか。
知ってるなら、話が早い。
相沢、健二と一緒に相沢の家に帰ってくれ。
今、俊也さんが車出してくれるように話したから。
佐倉と巻に気付かれないように部屋から荷物とってきて、玄関に行って俊也さんの車待っててくれ。」
「うん。わかった。」
あたしは急いで、帰る準備をした。
真紀とさっちのことは福城に任せて、あたしは家に帰った。
「しーちゃん。
ソファーになんかに寝ないで、ゲストルームに泊まって。」
「ここでいいよ。
ゲストルームは、奏ちゃんの部屋の隣りだしさ。」
リビングのソファーで、寝ようとするしーちゃん。
「ここじゃあ、風邪ひくよ。
しーちゃん、ちゃんとベッドで寝て。」
あたしはしーちゃんの腕を掴んで、2階のゲストルームに連れて行こうとした。
「じゃあ、奏ちゃんが温めてよ。」
しーちゃんはあたしの腕を掴み返して、ぐいっと引いた。
あたしはその反動で、ソファーで寝ているしーちゃんの上に乗ってしまった。
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