「くっ……」
梓は、除霊用の札で必死に頭上にかざしていた。その横には、光輝がいた……。
「梓………大丈夫か?」
「え…………えぇ…それより…光輝は、絶対ここから出ないで!!光輝は、霊に取り付かれやすいから……」
「………あぁ。初めて会った時も…助けられたんだよな……」
「えぇ…」
梓に笑顔が戻った。
しかし!!その時、梓の顔が強張った……。
「!!」
『かーごめかーごめかーごのなーかのとーりぃはいーついーつでーあーうよーあーけーのばーんにつーるとかーめがすーべった…………………………後ろの…………………………正面…………………………だぁれぇ……』
「くっ…………あぁああああ…………」
梓が叫んだとたん結界が消えた……。
「梓!?」
「ハァハァハァ……………くっ!」
梓は、床に両手をついて息を荒くし、顔を歪ませた。
『やっと…………………………やっと……見つけた!!!』
「………あ、あなたは…こ、ここに…居ては…いけないの……」
『……………お前に……………お前になにがわかる…お前に………お前なんかに………………』
花子は、梓を睨みながら涙をみせた。
「花子ちゃん…あなたは…なにをしたいの?復讐をしたいの??友達がほしいの??」
『……復讐だ!!わたしは……変な能力があるというだけで気持ち悪がられ…虐められた……』
花子は、涙を流しながら言った。
「…つらかったね…」
「『!?』」
その言葉と涙にに花子と光輝は、驚いた…。
「………私もね…小学校の時、虐められたの…」
『!!!』
「ノートや教科書に[死ね][馬鹿][きもい][うざい]など書かれて破られ、靴を隠され、足を引っ掛けられて、給食には砂や虫を入れられたり、屋上から落とされそうになったりしたの…」
「『!?』」
花子は、泣いていた。
『死のうとは…思わなかったの?』
花子は、急に小学校低学年の子供の用な声を出した。
「思わなかった…」
『えっ?』
「私には………私には家族がいて私の事支えていてくれたから………」