家に帰って私は舞桜と2人、部屋に閉じこもった。
舞桜はこんなに元気そうなのに…
心臓病なわけない!
そう考えていると舞桜はグズリ始めた。
なんとなく他の子よりは声が小さく、かすれていて、あまり泣かないような気がしてきた。
気のせいだと自分に言い聞かせミルクを飲ませることにした。
舞桜を抱き上げ80ml入ったミルクを飲ませた。
なかなか吸い付かない。
もうとっくにミルクの時間なのに。
やっとのことで舞桜はミルクを飲み始めた。
しかし10分ほど経って口を放した。
10分あれば飲みきれる量だったのに舞桜は3分の1くらい飲んだだけだった。
それ以上は欲しがらずほ乳瓶を口に入れるのを嫌がった。
今思えばこんなことがよくあったー。
出産して1週間の入院の間、私は母子同室ではなかった。
なので助産婦さん達が授乳をしてくれていた。
時々
「母乳をあげてください、お母さんがミルクをあげてください」
と部屋に舞桜を連れてきた。
しかし母乳をのませようとしても1度も吸い付いたことがなかった。
ミルクを飲ませても大体は半分くらい残していた。
ずっと一緒じゃなかったからその時はあまりお腹がすいてないんだと思っていた。
でも違ったようだ…。
認めたくないけど舞桜は母乳に吸い付く力がない…
ミルクをたくさん飲む食欲がない…
悲しかった。
涙が止まらなかった。
きっと私が妊娠中にイライラしてよく泣いていたから、まだ2人目なんてほしくない、そう思っていたせいなんだって思った。
そう思うと余計悔しくて申し訳なくてたまらなかった。
気がつくと舞桜はスヤスヤと眠っていた。
舞桜の呼吸はとても早く苦しそうだった。