エロ担任の一言で教室がざわついた。
そして予想通り。
「男?女?」
「かわいいの?」
など期待の声が上がる。
ていうかかわいいのってまだ男か女かも分からないのに…
「女だ…ちなみに目茶苦茶かわいいぞ野郎共喜べ!!」
男子からは歓声が上がる。
ヤケにテンションが高いな…
あれ?
転入生…俺の隣りが空いてるって事は…
「洋司!!かわいいからってセクハラするんじゃないぞ!!
もしその様な事があれば…」
俺は憎まれ口を叩く庄司にラリアットを食らわして撃沈させた。
ていうか何でよりによって俺の隣りなんだよ!?
明日から騒がしいなぁー
*
「お前少しは手加減しろよなー死んだじいちゃんが見えたじゃねえかよ。」
クソ、もう少しだったのに…
「どんな娘なんだろうなー」
モテまくりで女に飢えていないコイツもやはりかわいいと言う転入生には興味があるらしい。
「知らねー」
「ていうかお前男ならもっと喜べよ。かわいこちゃんだぞ?」
喜べって言ってもなー
俺に関係無いし。
ていうかかわいこちゃんって古いだろ。
「どうでもいい。」
俺はアッサリとそう返した。
「お前…相変わらず変わらないな…」
「一応変わったぜ。
前は人間そのものが嫌いだったからな…」
中学で洋司や…いろんな奴に会って人間嫌いは無くなった。
でも…
女は理解出来無い。
一体何考えてるんだか…
*
俺と庄司はその後分かれて俺は一人で自宅へと向かった。
5月に入り多少日が長くなったせいか6時でもまだ少し明るい。
「転入生か…」
明日から騒がしくなるな。
しかもかわいい娘。
なるべく関わらない様にしよう。
奴等は何を考えてるのか分からない。
信じていいのか。
そしてそうで無いのかも。
信じて最後に裏切られるのは嫌だから。
俺は自宅のアパートの階段を上がる。
3階に辿り着き、俺は俯いていた顔を上げた。
そして俺の部屋の目の前にかわいい女の子は立っていた。