「はい、これ」
昼休憩、食後に三浦さんから紙袋に入ったそれを受け取った。
少し覗くと洋服らしき物が見えて…
「わ、見てもいいですか?」
「どうぞ。気に入ると良いけど…」
中身を手に取り広げてみた。
「…可愛いっ!」
花柄のワンピースだ。
「妹が着てた物だけど良かったらどうぞ」
「え!良いんですかぁ?」
「うん」
「ありがとうございます♪妹さんにもよろしく伝えて下さい!」
三浦さんは少し間を空けて、こくん、と頷いた。
どーしよ、嬉し過ぎる!
何かお礼したいなぁ。
帰り道、一人で考えながら歩いていると後ろで付けられているような足音がする。
カツン!
パンプスを履いた足を止めて振り向く。
だけど、誰もいない。
(気のせい…?)
何か気持ち悪いなぁと思った私は、足早に帰宅した。
家に着くとすぐに座り込む。
「疲れたぁ〜」
ほとんど小走りだったから足が痛い。
一息ついて貰ったワンピースを胸にあてがった。
これで三浦さんとデートしてる夢でも見るかな♪
ベットに畳んで置くと、新聞を取りに玄関へ向かった。
タカンッ…。
ポストには夕刊とハガキや手紙が数枚。
…?
ふと手を止める。