見たことのないしーちゃんの表情に、あたしはドキドキしていた。
「後6秒で、僕も17歳になれる。」
しーちゃんは、腕時計を見ながら呟いた。
「あたし自分の部屋から、しーちゃんへの誕生日プレゼント持ってくるね。」
と、言いながらあたしはしーちゃんから離れようとした。
もう一度しーちゃんに引っ張られて、同じ体勢になった。
「誕生日プレゼントなら、今からもらうよ。
1・2・チュッ・・・。」
強引なのに優しいくちづけに、あたしはますますドキドキした。
唇を離すとしーちゃんは
「ごめん。
嫌だったよね・・・?」
と、言った。
「不意打ちだったから、よくわからないよ。
もう一度、して・・・。」
あたしは、自分でもびっくりする発言をした。
「もう一度なんて、ムリだよ。
僕、自分からキスするの初めてだし・・・。」
耳まで赤くしたしーちゃんが愛しくて、あたしは自分からキスをした。
しーちゃん唇からドキドキしてる気持ちがどんどん伝わってきて、あたしはもっとドキドキした。
あたしが唇をはなすと、
「こんなことしたらもう、友達じゃあいられないよね。」
と、しーちゃんが悲しそうに呟いた。
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