友達・・・。
そうだ。
しーちゃんは、あたしの大切な友達。
「何言ってんのよ、しーちゃん。
一時的な気の迷いで、あたし達の友情が壊れるわけないでしょう!」
あたし、何言ってるんだろう・・・。
そんなこと、言いたいわけじゃあないのに。
「一時的な気の迷い・・・。
奏ちゃん、退けてもらえるかな。」
しーちゃんはそういうと、あたしと一度も目を合わさずに2階のゲストルームに行ってしまった。
あたしはソファーに座りながら、しーちゃんのことを考えていた。
気がつくと、あたしはソファーで寝ていた。
あたし部屋にあるはずの、タオルケットがあたしの体に掛かっている。
キッチンのほうから、パンの焼けるイイ匂いがしてきた。
しーちゃんが、作ってくれているのかな?
あたしは恐る恐る、キッチンにいった。
「あら、奏ちゃん。
おはようございます。」
「ゆかりさん!?」
「そんなにびっくりして、どうしたの?
わたしが美人だから、驚いてくれたかしら?
それよりもうすぐご飯だから、健二君呼んで来て欲しいの。」
「しーちゃん呼んできます。」
2階のゲストルームに行く足取りは重く、普段の倍以上時間がかかるように感じた。
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