―南の入り口(内部)―\r
「くっ・・・―――」
怜と、翔の顔や足には浪にやられた傷があった。傷からは血が流れるように出ている。
「怜、大丈夫か?」
翔が、息を切らしながら言う。
「うん・・・なんとか、ね」
「奴は、『刀』を操る。だから、無暗に近づけない・・・」
そう。浪は『刀』を操る能力を持っている。怜や翔のあの傷は刀によって出来たものだ。
「怜、よく聞けよ・・・」
「何?」
「俺が、奴の気を引いてるうちに、怜が止めを刺すんだ・・・」
「うん・・・分かった」
と、怜が言うと翔は浪の方に勢いよく走っていった。
「フッ・・・何度来ても無駄だ!!」
と、浪が手を前に突き出す。すると浪の後ろからものすごい勢いで何本もの刀が翔の方に向かってくる。
「チッ・・・」
翔は、立ち止まり刀が来る方に手を突き出す。翔の周りに透明なシールドが張られる。
「そんなもので防御しようとしても無駄だっ!!」
すると、刀の威力と本数はたちまち増え、翔のシールドにヒビが入った。
「なっ・・・―――!!」
「しょ、翔っ!」
すると、翔のシールドが割れ、辺りには煙が舞う。
PS
26話で漢字間違いがありました。
『語句の能力・・・』となっていた文の『語句の』は『僕の』の間違いでした。