普通の人は人間が空なんか飛べないなんて知っている。
…でも私は空を飛べると思ってた。
笑っちゃう?
でも本気で信じてた。
本気を出せば、こんなつまらない日常とオサラバ出来るって。
でも違った。
18年もこの世界に生きていると、色々なモノが私の羽根にくっついてた。
誰かが作った固定観念。
世の中の常識。
限界という言葉。
18年という長い時は、私が持っていたはずの大きな翼を腐らせてしまっていた。
諦めと現実の両方が左右の肩にずんとのしかかってきた。
…重い。何て重いんだろう。
こんなものを背負って、腐った翼で飛べるわけない!!
…常識なんて知るもんか。
固定観念?なんだそれ。
やってみなくちゃわかんないじゃん!
私は叫んだ。
「私は飛ぶんだ!!!」
その時の空は笑っていた気がする。
…なんとなくね。