もしこの恋が...

 2007-09-05投稿
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初恋って初めて異性を好きになること。だけど私は少し違うみたい。今までに何度も恋をしたけど…健太に出逢って初めて本当の恋をした。健太…貴方は私にたくさんの言葉、優しさをくれた。そして私は初めて人を心から求め、愛し、いろんな感情を知ったんだよ。それが私にとっての初恋なんだよ。そしてその初恋はとても大切で…大切で…掛け替えの無いものとなったんだよ。
ねぇ…貴方は私を覚えていてくれてる?
私は今でも覚えてるよ。貴方を思い出すと愛しくて…切なくなる。だって私は好きなのに…愛してるのに何も出来なくて後悔ばかりしてるから。
ねぇ…もう一度やり直すことが出来たなら、変えられるのかな?
片思いではなく、両思いに…。

健太と出逢ったのは小学生だったね。
廊下を通ると学芸会の劇の練習をしてる教室があった。なにげ無しに見たら貴方がセリフ言ってた。よく通る声でそれでいて低い声。そしてその声はとても優しくてしばらく聞き入ってしまったんだよ。何だか心がざわついたのを覚えてる。私にとってこれが貴方との出逢い。でも私は何となくしばらくは『恋をしない』と心に硬く鍵をかけてた。だからあなたに恋しそうになってた私はそれを必死で止めた。

実は止めた理由はもう二つあるんだ。
まず、一つ目は近所の友達、藍子が健太を好きだって言っていたのを思い出したんだ。藍子は健太と同じクラス。そして可愛いくてモテてた。私と言えば、バカで、大して可愛くも無く、ファッションに興味が無いのでダサイ。そんな私が藍子に勝てる自信も私自身にも自信が無かった。
二つ目は好きになったら深くはまりそうで怖かったからなんだ。きっと後々起こることを予感していたんだ。事実、8年が過ぎても貴方を忘れられず好きでいるのだから。

春になりクラス替え。私は仲のよかった友達は誰もいないクラスになった。けれど、健太とは同じクラスになれた。

今思えば私は健太に恋することが決っていたんだ。運命によってこれから貴方にドンドン溺れだすことを…。



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