「うわぁ!!」
良は、なんらかの形で飛ばされた。
(さっきから、手もなにも触れてないのに・・・!!まったく、攻撃がきか
ねー!!)
「あらあら。さっきから、傷ばっかりが目立ちますよぉ?なんだか、これが
本当に能力者ですか?てって感じだねぇ。」
「なにぃ・・・!!」
良は悔しさのあまり、傷の痛さにも気づかずに立ち上がった。
「姉ちゃんを、傷つけたのはだれだよ!!」
良は、少年に叫ぶ。
「え?傷つけたの?決まってんじゃん?この、猛(たける)様に決まってら
ぁ!!」
「たけるって名前か。猛獣の猛ね。」
「そうだ。強そうな名前だろ?」
(だれも、そんなこと言ってねぇ!!)
「とりあえず、てめーだけは片付ける!!」
「おれの能力がなにかも知らないのに?」
「それなら、わかってるわよ!わからない方がばかね。」
「・・・!!」
「さき!!」
「あほかぁ!!!!」
「ぶがぁ!!」
またも、先の蹴りが決まって倒れた。
「勇!治療しとけ!」
「へいへい!」
勇は、倒れた良を担いで安全な場所に連れていった。
「治師!!」
そう叫ぶと、手からオレンジの光が放った。