噂好きの人に私の好きな人がバレたときは、冷やかされ、私がいるのに分ってて聞こえるようにバカにした。
次の噂は私が盗んだという濡衣だった。この濡衣によって仲の良かった友達に
『私は盗んでない!』と訴えたが信じてもらず、私から離れていった。それは濡衣だったと判明しても変わらなかった。
けど一人だけ私を信じてくれた友達、悠紀がいた。悠紀は小学1年からの友達。
「由良はそんなことしいひん!!私は信じてる。噂なんか気にしんほうがいい。」
そう言って信じて励ましてくれたね。すごく嬉しかった。だけど私は悠紀も影では私のことバカにしたり、疑ってるんじゃないかと心からその言葉を受け取れなかったんだ。
だって人は裏表があって、嘘つきな部分があって、傷付きやすく、疑ったり、弱い心の部分が誰にでもあるはずでしょ?
だけど後に、健太がくれた言葉によって私は少しづつ変わり始めた。
私は人間不信になって、友達と一緒にいることが少なくなった。
ある日教室に一人ボーッと座ってたら、健太が話しかけてきた。
健太「ボーッとしてどうしたん?元気ないな。」
私「.....。」
驚いて何も言えなかった。けど、しばらくして笑ってみせた。
健太「良かった。元気になったみたいやな」と言って立ち去った。
いつも私は寂しくても絶対人には気付かれないようにいた。だから気付いてくれたことに嬉しかった。
その反面怖かった。バカにされると思った。だから笑ってみせた。
私はバカだよね。『健太はそんな人じゃない』って、後になれば後になるほど貴方が優しい人だって思い知るんだ。