怜子「パシザーするとなると使える人間も限られてくるのよ。できるだけ高いパシザー率をはじき出さないといけないからね。」
怜子はキッパリと言い切ると視線だけ瑞枝に向ける。
瑞枝「そぅ、でも…それにも危険が伴うの……
何度もイヴェリスとのパシザーを繰り返すウチにそれが【ただの“同調”でなく“同化”になってしまう】という傾向が今までのテスト実験から見えはじめた。
パイロットがイヴェリスと同調してから、しっかりと自我を持って戻って来られなくなるのよ。
……よって…その可能性の、極力…極力少ない人間と…パシザー率の高くでやすい人間がリーヴァによって調べられた―。
―結果それは“10代半ば〜10代後半の人間”……とデータが提示された…のよ………。」
そこまで話すと瑞枝は苦悩の表情でうつむいた。
紫穂「……?」
祐希「…瑞枝…?」
怜子の方みやると、怜子はただ瑞枝の姿をみているだけで先程のようにフォローする気はないらしい。むしろ先程より厳しい表情に見えた。
部屋に音がなくなる。
そして、瑞枝が縋(スガ)るような訴えるような声と顔でいった。
瑞枝「――怜子やっぱり
やめましょ…――?…」
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