―翌日―
「おれと付き合って!」
きゃー!告白!?
目の前にいるのはもちろん和也ではない。
顔は知ってるけど名前までは知らない、クラスの男子とよくつるんでるのを見かけるだけ。
まさかとは思ってたけど本当に告白だとは!
嬉しいけど、何か軽そうな感じだし、好きなタイプではないな。
それよりなにより…
「私、彼氏がいるんだ。だから…」
「じゃ、別れて?」
…
は?
何だかデジャヴ。
「いやいや、無理だし」
目の前の彼は首の後ろを掻くと少し顔を赤らめてこっちを見た。
(ありゃ、何かかわい…)
「じゃ、おれの事好きにさせてみせるから!今の彼氏より、おれを好きになれば付き合うだろ?」
な…何すか、この人は!
「う…うん?でも私、彼氏の事が好きだからそれはないと思うよ」
「わかんねーじゃん!」
わかんねーじゃんて…。
「と、とにかく待ってろ!?おまえは絶対おれを好きになるっ」
そう言った彼は走り去って行った。
おまえ呼ばわりかい…。
松本 充…って言ったっけ。
金に近い茶色の短髪にピアス付けまくり。
うちのガッコ、そんなに校則甘かったっけ?
かくゆー私も巻髪バッチシですが…。