それから相沢さんは私の働き口まで面倒見てくれた。
私がされたことに関してはもうどうだって良かった。
あんな奴らに関わりたくなかったし、高校も辞めてやった。
「中卒かぁ。相沢、お前んとこに?」
「はい、居候ってことで」
「こんな若い娘がなんでまた?」
「し、親戚です!…遠い」
もちろん私たちは他人なので、似ても似つかない。
不審がられるのは当然である。
この時面接でよくしてくれたのだって小林課長だ。
相沢さんを突き落とすなんて、考えもしなかった。
「じゃあ住所は本当に相沢と同じと…」
「わ、私雑用ならなんでもします!!」
「うん、確かに雑用係はまだいないな」
「課長、お願いします!こいつ使ってやって下さい!」
「わかった。採用!」
思えばこの時課長は私に目を付けていたのかもしれない。