公園を出た俺達は、サトシのおごりで飯を食べに向かった。
大通りをバイクで走って、信号に捕まった。
「サトシ！こんな大通り走ったらノーヘルで捕まんぞ！」
「余裕?♪」サトシの言う余裕の意味がわからなかった。
¨キィー¨後ろ隣の車線に、車が勢いよく止まった。車は白い軽自動車。運転手は若い女の人だった。
「あっ！サトシ?後ろの車…！」俺は、ドキっとした！公園で会った女の子だった。サトシに知らせようと声をかけたのだが、バイクは勢いよく発進した。 「おっ！おい！何してんだよ！」俺は、振り落とされそうになりながら必死に声を上げた。
後ろを振り返ると、その人は信号待ちしながら、びっくりした表情で見ていた。
だんだん車が小さくなり見えなくなった。バイクは、右に左に 曲がり裏道に抜けそこで止まった。
「何してんだよ！お前は！」俺はサトシに怒鳴った。
「何って？警察いたんだろ？後ろ！」サトシの余裕と言う言葉の意味がわかった。
「後ろに、あの人が居たんだって！」
「マジっ！早く言えよ！」
「はぁ？お前が…」俺が言いかけた。
「その娘見てた？タカシの事？」
「多分…俺の顔バカっぽかったと思う」
「じゃ印象に残ったんじゃね？よかったじゃん。」さらっと言った。
「そうかなぁ♪」なぜか俺は、嬉しかった。
「明日もこの辺り来ようぜ！」 「またサボんのかよ！」
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