処刑生徒会長第二話・34

まっかつ  2007-09-15投稿
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『口では綺麗言を並べやがって、貴様らも平気で騙してんじゃねえか!!急げ急げ!捕まえろ!!!』

倒された霧島ユウタの背中を蹴り付けながら、梅城ケンヤは鋭く叱咤した。

猟犬と化した特別調査取締班が九重モエ達を必死で追いすがる―\r

だが―\r

一歩遅かった。

蛍光灯が白く輝く駅名掲示の真下まで逃げ切った九重モエは

『さあ、逃げなさい!』

階段に足をかけた一条フサエの背中を力強く押した。

しかしだ―\r

丁度ぶち当たった帰宅ラッシュのスーツ姿の大群に、一条フサエはまともに体をぶつけ―\r

『ああっ!!』

カランカランカランカラン-

その拍子でメイク用具の入ったブランドバッグが、音を立てて転がり―\r

それはロータリーの歩道のど真ん中にまで落ちてしまった。

『ああっ!私のバッグ―私のバッグ!!!』

半狂乱となった一条フサエは、無謀にもバックを追いに、階段を降りてしまった!!

『それっ、私の!!大事なの!!!誰も触らないでよ!!!』

『ええっ!?ちょっとお!!!!』

今正に白学ラン組を食い止めるべく、彼らの前で構え始めた九重モエは、真横を走り過ぎる彼女の後姿に思わず叫んだ。

だが、その制止すら聞かずに、一条フサエは歩道まで戻ってしまい―\r

『ああ…ああ、良かったあ』

膝を付いて涙を浮かべながらそれを手にとった彼女の背後に―\r

今度は私服姿の一団が迫っていた。










ガガッ ガガガガッ キュイイイイイイイン

およそ10人ばかりの彼らの中から、1人の男が持っていたチェーンソーを作動させた。

そして―\r

ギィィィィィィン

ギュバァァァァァ ガリガリガリガリ!

重い筈のそれを実に軽々と彼がひと振りさせると―\r

バサッ

ぼとり

まずあのバックが落ち、その上から一条フサエの右腕が転がった!

シュバァァァァ!

根元から切り落とされたフサエの右肩は、鮮血の噴水と化し、赤い体液が盛大に歩道を染め上げる!

そして、再びフサエの顔も派手に塗装された。

それを契機に、遺族達は一条フサエに襲いかかり、更に男の使ったチェーンソーを奪い合った!

『ぎゃああぁあぁあぁぁっ!いやっ、いやあぁぁぁっ―私の、私の腕があぁぁぁっ!!!』

担ぎ上げられたフサエの断末魔の叫びが駅前にこだました。

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