朝の太陽が森の全てをふんわりと包み、くさの香りがつんとした。
「陣、朝だよ。起きてよぉ。」
陣は昨日疲れたのかぐっすり眠り、起きる気配がない。陣は人一倍のネボスケだ。
-ガサッ…。-
いきなり後ろで音がした。
「陣、何かいる…。」
…起きない。
僕は何故か危険を感じなかった。草むらをかきわけながら音がした方へと足が勝手に歩いていった。
「アキ…。起きろ…、朝だ…。………アキ…?」
-ふたりは別れてしまった。-