蟹型グルド『コッパー』の掃除に当たっていたロイとそのストライカー『ストック&ペイ』であったがその途中ミラのストライカー『プロキオン』が現れ実兄であるアッシュの墓の破壊を試みる。
ストック&ペイはそれを阻止に当たるもプロキオンの圧倒的な火力を前についに膝をついた。
ロイはモニター越しに映るプロキオンをひたすら直視し微動だにしなかった。
ストック&ペイの機能は全てプロキオンの巨大なビームランチャーによって削がれた。
ロイ「僕には…貴様のやろうとしている事が解らない…なぜ兄そのものを滅ぼす?」
ミラの目が少し涙ぐむ。
ミラ「兄さんが死んで…何もかも変わったの…? 皆…私のもとから消えて…」
ロイが遮る。
ロイ「やはり、峰崎中佐か…あの男の心は弱くなった…だが変わる努力はしている…」
ミラは叫んだ。
ミラ「…もうどうでもいい!!私の大切な人がいなくなってしまう世の中なんかみんな消えてしまえ!!!?」
巨大なビームランチャーは再びエネルギーの収束を開始した。
ロイは天を仰いだ。
ロイ「アッシュ…貴様は最後まで僕に立ちはだかってくれたな…」
次の瞬間、大地を揺るがす凄まじい爆発音と共にエネルギービームが発射された。
直撃が必死のこの状況の中で突然なんの前触れも無くビームの軌道が逸れた。
ロイはゆっくりと目を開いた。
すると目の前に上下対照一対に繋がった巨大な斧が地面に突きささっていた。
ロイは驚きの表情を見せた。
ロイ「この武器は…」
するとストック&ペイの前にこの武器の主であるディア=パノスが庇うように現れた。
龍雅「済まなかった…お前のお陰で民間人の避難は完了した」
ロイは金色の長髪を掻き分け、ため息を付いた。
ロイ「謝るのは僕の方だ。貴様が来る前にプロキオンを片付けるつもりが後手に回ってこの様だ」
龍雅は目を細めた。
龍雅「いや、お前は十分役目を果たした。俺達の仲間を守り通したのだからな!!」
ロイは口元の表情を少しだけ崩した。
ロイ「峰崎中佐…まるで昔の貴様を見てる見たいだ…」
龍雅「光学迷彩はまだ動くよな?撤退しろ!!ロイ!!ミラは…この俺の手で!!」