龍雅のストライカー『ディア=パノス』とミラのストライカー『ストック&ペイ』は互いに対峙し微動だにしなかった。
ミラ「龍雅…私の事が解っているのならどうして!!?」
ミラが涙ぐみながら語りかけるのと同じく龍雅も涙ぐみながら返した。
龍雅「お前をこうしてしまったのは俺の責任だ…お前の気持ちをもう少し理解してやれたらと思う…だが!!『革命教団』を殲滅するのは俺のやり残した任務だ!!敵がお前であるなら尚更容赦しない…」
ディア=パノスは地面に突き刺さったダブルトマホークに手をかけ、各関節部の小型ジェネレータの出力を解放した。
辺りは出力の蒸気が立ち込める。
ミラ(龍雅…やっぱり殺すよ?)
プロキオンは空高く舞い上がりバーニアの出力を一定に保ちながら地面に向かいビームランチャーを発射した。
ディア=パノスは回転させたダブルトマホークをプロキオンに向かって投げ付けるとそれがビームと接触し、ビームの軌道は大きく逸れて海に消えた。
龍雅「腕は確かだ…。しかしアッシュが乗っていた時よりもビームの出力がコントロールできないみたいだな?」
ディア=パノスも舞い上がり、空中でダブルトマホークを受け取るとそのままプロキオンに突っ込んだ。
ミラ「兄さんのようにはいかないの?でも龍雅は殺さなければならないの?!!!」
プロキオンはビームランチャーを空高く放り投げ腰に装備した電磁ウィップを右手に持ち、応戦する。
ディア=パノスはダブルトマホークを振り回すが意図もたやすく回避される。
龍雅(知らなかった…操縦センスや空間認識能力は…僅かの差でミラの方が上とは…)
ミラ(油断があるのなら…躊躇しないの!!!!?)
プロキオンは電磁ウィップでディア=パノスの右脚部を縛り上げ出力を増強した。
電流が直接、龍雅に流れ込む。
龍雅「ぐわぁああああ!!!」
ミラ(龍雅…私が殺さなければ?)
ミラは電流の出力を更に増強した。
電流に苦しむ中、龍雅は目を見開いた。
龍雅「…俺も、同じ考えだぁ!!!!」