儚げに散っていく彼女はとても…とても美しかった。
この世界では1人ずつ例外なく不思議な力を持っていた。
最も多いのは自然系。火や水など自然界に存在するあらゆることを操る力。
その次に多いのは人体系。人の体にのみ作用する力。
そして上記に当てはまらない力は特殊系と呼ばれた。
人々はこの力を使い、古より争い続けてきた。
そして30年前、全ての国を巻き込む大きな戦争があった。
女・子供から老人まで戦える者はみんな戦争へと送り込まれた。
そして6年後、疲弊仕切った各国は次々と停戦協定を受諾、遂に戦争は幕を下ろした。
3分の1の人間は死んでいた。
そんな戦争の影響から立ち直りつつある今。
氷の少年の話が始まる。