手術の翌日、私は面会するため病院へ向かった。
たった5分間…
それだけのために車で50分の道のりを走る。
私は集中治療室の入り口で髪を束ね、手を洗い、消毒をした。
看護士に舞桜のベッドまで案内された。
そこには昨日と変わらず人工呼吸器を付け、酸素吸入をし、点滴、輸血、管がたくさん付いた我が子が眠っていた。
手術は無事に終わって今のところ問題はないと言うのになぜか悲しかった。
また涙が出た。
看護士の話では、さっきまで起きていたけど泣き出して心拍数が上がったから薬で眠らせたそうだ。
5分後、私は集中治療室をあとにした。
その次の日も面会に行った。
やっぱり眠っている。
毎日見ていた我が子の眠っている姿しか見られないのはなんだか不安だった。
その次の日、面会に行くと舞桜は目を開けていた。
辛い手術を終え、まだ絶食が続いているとは思えないほど明るい顔をしていた。
こちらを見て、ニコッと笑っていた。
久しぶりに見た笑顔はとても可愛かった。
しかししばらくするとグズグズし出した。
泣いているのに人工呼吸器のせいで全く声が出ない。
泣くと心拍数が上がるので寝かさなくてはいけない。
私は抱っこすることすらできない…
泣いているのに5分以上経っていたので私は集中治療室をあとにした。
とても悔しかった…
その次の日、舞桜は人工呼吸器が取れ、点滴も少し外れ、代わりに鼻にチューブが通っていた。
少量ずつだけどミルクが始まったらしい。
と言っても口から飲むのではなく鼻のチューブから胃に入れるのである。
だけど戻すことなく順調らしい。
集中治療室に入り、10日目
先生から話があった。
「明日普通病棟に戻ります。」
嬉しい反面、不安も大きかった。
まだ点滴もかなりしているし、酸素も付けて私に世話ができるのだろうか…。
翌日、私は付き添いの荷物をまとめ、病院へ行った。
集中治療室へ行くと、舞桜がベッドに寝たまま出てきた。
点滴は4ヶ所だけになり、管は1つだけになっていた。
しかし酸素吸入はまだしていて抱っこもできない状態だった。