高校2年生になった、私の家のポストに、一通の手紙が届いた。
【宛先 宮下梨央
差出人 佐伯 心】
その場で手紙を開いた。
涙が溢れてくる。
そんなに綺麗じゃない大好きな字で、あたしへの想いが書いてあった。
あたしの隣りには……
貴方がいるはずだったのに。
楽しい思い出を…
高校1年生の冬。
私の愛した人は、星になりました。
誰よりも輝く、星になりました。
毎晩空を見上げて、貴方を見るの。
誰よりも輝く貴方は、
この、暗い世界を明るくするの。
泣いている、悲しんでいる、
そんな人々を励まし続けるの。
もう、あたしだけの貴方じゃない。
分かってるよ。
貴方がいない事。
『もう泣かない』って決めたのに…
雨降りの夜空は星さえ見えなくて、急に怖くなる。
頬を涙がつたって、雨音に紛れて、大声で泣くの。
空に、流れ星がながれた。
あたしは祈った。
『もう泣きません。だから……どうか、この世界を明るい、悲しみのない世界にして下さい。』