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紫穂と祐希の見つめる先で、顔を覆うようにして下を向いている瑞枝を怜子がじっと見ていた―。
瑞枝「…」
怜子「…決まったことよ瑞枝。」
厳しく刺すように瑞枝が言う。
瑞枝「まだ…っまだ何もみてないわ!」
瑞枝も言い放つ。
怜子「いぃぇ!組織の存在は知ってしまったのよ!?それに、仕方ないじゃない…」
瑞枝「でも!やっぱり
アタシは議会が下した決定は間違―――「瑞枝!!!」
怜子が声を荒げる。
瑞枝「!…」
怜子「…瑞枝…後戻りは、もうできない。彼らだけではないのよ?…」
瑞枝「…っ…」
怜子「…アタシ達は決定に従うことしかできない。」
瑞枝「無力だわ―。」
怜子「…皆同じよ。」
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瑞枝「…わるかったわね…祐希、紫穂。」
2人の言い合いが止み、
一時の沈黙を挟むと瑞枝が再び顔を上げた。
紫穂「…ぃぇ…」
祐希「ぃゃ…別に…」
《なぜだか今の言い合いについて、深くきいてはいけない気がした―。》
瑞枝「そぅ、ありがと…ごめんなさいね。」
にこりと、作り笑いにもにた笑いをする。