本当に大切なもの…2

朱雀  2007-09-24投稿
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僕はやっとの思いで病院に着いた。そこには、苦しんでいる祖父の姿があった…「お祖父ちゃん、僕だよ!朱雀だよ!」と思わず叫んでいた。そしたら隣にいたお母さんに、「静かにしてあげて」と言われてしまった…それで正気に戻った。その途端に祖父さんが、「幸せや大切なものというのは、すぐ身近にあるものだよ。私はそろそろ逝くよ…けど、決して落ち込むなよ…」と一言を言い終わって、安心したのか息を引き取った…
それから何日か経ったあと、彼女から連絡がきた。「祖父さんのこと、残念だったね」と、彼女は僕に気を使ってくれていた…僕にとっては苦しかった。「ごめん…今は誰とも喋りたくないんだ」と一言だけいって電話を切った。こんなことをしたら、嫌いになるだろうな。それでもいいかなと思った…その後も、電話を取ることもしなかった…
ある日の夜、僕は気分転換するために、近くの海岸へ行くことにした。海岸へは、車で20分位の道のりだ…車を走らせていた。あと少しで着くといった所で記憶が無くなった…気付いた時には、病室だった。「あれ?僕は今まで、何をしていたんだろう?」と不思議に思った。すると、横で座っていた女性が「心配したんだから〜朱雀〜」と泣いていた。僕は思わず「どちら様でしたか?」と言った…その途端に女性は泣きそうになっていた。医者が言うには一時的な記憶喪失らしい。母という人物が言うには、海岸へドライブに行った日、飲酒運転の人の事故に巻き込まれたらしい…それから、退屈な日々を病室で過ごしていた。



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