僕は生まれた。
2007年1月24日…
身長12.5? 体重120?
…その瞬間に僕は死んだ。
僕は父親に殺された。
…僕の死体を父親は抱き、といっても僕は小さく、両手に乗せた、そんな感じだ。
父親は僕をじっと見つめている…
息をしていない僕を。
ただじっと見つめている。
僕の死体は父親から看護師に手渡され、小さな空になったガーゼが入っていた箱に雑に入れられた。
まるで物を扱う用で無機質だ。
数日後、僕の体は焼かれ壷に入れられた。
お母さんは泣き崩れた。
僕を殺した父親もお母さんを抱き、泣いている。
何故?
殺して泣くなら、殺すな!
父親の矛盾した涙に怒りが込み上げてくる。
父親はもう21年生きた。
その分、
楽しい事も、
悲しい事も、
つらい事も、
経験できたはずだ。
僕は生まれて、
泣き声をあげる前に、この男…実の父親に殺された。
これから僕を殺した父親の人生を見ていこう。
僕を殺して尚も生きる価値があるのかどうか…。
僕はそうきめた。