白の鏡は光を統べ
黒の鏡は闇を統べる
2つの鏡の真の所有者は全てを統べる―\r
あの赤い瞳の男はアタシと両親と祖母を禁じ手の呪詛魔法で動けなくした後、持っていた刀でアタシ以外の3人を目の前で殺した。
そしてアイツは高らかに笑って去っていった…。今でもあの赤い瞳だけははっきり覚えている。この世界にあんな真っ赤な瞳の者はいない。
あれは血を見すぎた証拠だ。それからアタシは如月が次の日の朝見つけてくれるまで部屋の隅で返り血を浴びたままガタガタ震えてうずくまっていた。アイツだけは許さない。いつかこの手で八つ裂きにしてやる…
あれから何年がたっただろぉ…そぉ4年だ。
アタシは最年少で鏡に導かれ鏡の者となった。
選ばれし者。
そしてもぅすぐアタシはまた1つ年をとる。
それまでにまずは親友であり悪友でありアタシにとってこの世で一番大切な存在の幼なじみクラインに鏡の者となったことを知らせなければ…
「あぁ??鏡だと?」
クラインは眉間にシワを寄せただでさえ人相の悪い顔を更に悪くさせて言った。
「うん。言ってなくてゴメン」
そぅ言ってクラインに謝った。
「バカかおまえは。オレと沙羅何年の付き合いか考えてみろ。おまえ、オレが気付いてないと思ったのか??あぁ??」