「え…気付いてたの???」
アタシは驚いて少し冷や汗をかいた。まさかばれているとは思わなかったから。
「アホか。黒の鏡のあんな強力な闇の力…どんなに完璧に隠したって細胞がオレに伝える。オレは闇に守られ闇の中で育ってきたんだ…」
クラインは少し穏やかな口調でアタシに言った。
「それでおまえ…それはそぉとおまえオレに話して安心したみたいだがまだ重要なことがあるだろぉが。」
また眉間にシワを寄せてクラインが怖い顔をした。
「は?何のことよ」
アタシは逆に訊き返した。するとクラインはため息をつき言った。
「沙羅が鏡の者になった。なら次、おまえにはやることがある。それは守護者だ。いつ何時たるもおまえの味方をし、おまえを支える守護者が必要だろぉが。一人はオレとしてもぅ一人どぅする??」
アタシはとにかく驚いた。あの超のつく面倒くさがりのクラインがアタシの守護者を引き受けてくれるなんて!!
クラインは続けて言った。
「おまえのところのじぃさんはこの国の王で守護者はうちのじいさん一人だ。でもおまえは鏡の者なんだからいくらオレが強い闇魔法の使い手でもあと一人いるだろ??」
クラインはいつも不良みたいで悪人顔だけどこうやって最もなことを時々言う。