今、何してるの。
誰といるの。
今日初めて会ったのに、もうそんなこと考えてるよ。
「初めてやのにめっちゃ速いな」
関西弁でレジ打ちを褒められた。
コンビニのバイトで出逢いなんか期待してなかったけど―ああ―どおしてこんな人がこんな所にいるの?!
彫りが深くて180cm以上で関西弁で優しく話しかけてくれる大学生!
でも、やっぱり彼女持ちだった―。
「ホンマは学校の近くに住みたいねん。彼女がこの駅の近くがええっていうから」
どおしていい男の女ってわがままなんだろ。早く別れないかな。でもどおせキレイなんだろうな。
どんなに性格ブスでも美人はいいな。見た目Bでさらに擦れてる女は最悪。絶対擦れた女にはならないと思ってきたけど―。
「そんなの―。わがままに付き合う必要ないんじゃないですか?」思わず彼女を非難してしまった。
マズイ、嫌われたかな。
「そうやねんな――」
優しいね。
バイト終わったら、彼女とスーパーで手繋ぎながら買い物なんかするのかな。
夜はテレビ見て一緒に笑ってんのかな。
私の記憶、すこしでも頭の中にあるのかな。彼女の取り分、少し私にちょうだい。
明日からもっといい女になるから。