翼 2

 2007-09-28投稿
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掃除が終わって、あたりはもう真っ暗だった。
先生は責任もって送っていくってきかなくて。

でも一人で帰るより全然違った。

楽しかった。

「先生ここの卒業生なんだ」

「とは言っても留年したことあるけどな」

「ぇ、先生ダブったの!?」

「笑うなよ。ちょっとヘコんだんだよなぁ、あのときは」

お互い成績悪い者同士、初対面とは思えないくらい気が合って。
家まであっという間で。


でも。
先生には話してなかったんだ。両親の酒癖。
ちょっと話せることじゃなかったから。
なんでも話してた、話せるつもりだったけど、このことは先生に迷惑かけないように内緒にしちゃってた、ごめん。
…すみません。

家から逃げるように夜の街に向かった。
私はそこでは先生も知らない顔で仕事して。
最低だね。
なんでも話すって言ったのに。
先生が私を見つけてくれたから、抜け出せた。

ありがとうございます。先生。



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