「…じゃあもう一人誰にするの??」
「だから問題はそれだろぉが」
守護者…とりあえずアタシはクラインが引き受けてくれるならそれで良かった。たぶんクラインよりアタシを理解してくれる人なんてそういない。
アタシはそれ位クラインに信頼を寄せている。
「でもそれよりホントにアタシの守護者してくれるの??守護者ってアタシが何したって、世界を滅ぼしたって何したって絶対アタシの味方よ??」
クラインは少し驚いた顔をした。そしてそれから言った。
「アホ。オレより適任がいるか。沙羅が世界征服するなら喜んで加勢したる。」
クラインはニヤリと笑った。
そしてクラインはアタシの守護者になった。
それから…それから、ルイがアタシたちの出会うのに時間はかからなかった。
クラインがアタシの守護者となり正式におじい様やクラインの祖父テフロ様、国の守護者十二月たちに報告をして何日かたった後だった。
いつものように人魚の入り江にセフィリアに会いに行こうとした時だった。
「クライン、見て…アレ誰??アタシたち以外にこの入り江に来る者なんて早々いないのに。」
「あのバカ人魚と話してるぞ。」
「セフィリア??…何か普通に話してるけど。」
「おい…アイツ魔術師だ。しかも強いぞ。おまえさがれ。」
そう言ってクラインがアタシの前に手を出した。