亜鶴は箒を綺麗に拭いたらとっとと家に引っ込んでしまった。
「おいおい、どうすんだよこの人間。」
ﾗﾌｨは倒れている肆之佐を見つめる。
「運んであげなさいな。あなたがやったんだから。」
ﾌｨｰﾅはﾗﾌｨを見ていた。
「仕方ないなぁ。よし、ﾌｨｰﾅ手伝ってくれ」
「私は力仕事は苦手。」
ﾗﾌｨはふてくされた様な顔を見せ、肆之佐を抱えた。
「よっこらせっと。うーん‥やっぱり血がつくなぁ。」
腕を組みながらﾗﾌｨを見ていたﾌｨｰﾅは言う。
「あなたがやったのよ？」
「だけどさー。」
「だけとじゃなくてね。
人間はあなた達妖怪と違って、とても脆い生き物なのよ。
速くしないと死んでしまうわ。」
「むぅ、そうか。じゃあ急がないとな。」
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「ちょっと！なに血まみれの人間なんかあげてんのよ！」
亜鶴は怒鳴った。
「しまった‥見つかったかー。」
「見つかったかじゃないわよ！」
「だが、私たちの勘違いだったんだし、
そんなつまらない事で死なれちゃ後味悪いじゃないか。」
「だったらあんたの家へ連れていきなさいよね
第一手当てもしないでなにやってるのよ。
軽い血溜りできてるわよ。」
「大丈夫だ、今医者がくる」
━続く━
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