翼 5

 2007-09-30投稿
閲覧数[178] 良い投票[0] 悪い投票[0]

校長室はすごいタバコ臭くてダメだった。
そこに行くまでの廊下で私は先生の手を初めて握れた。

「ごめんなさい、先生。黙ってました。ごめんなさい」

無言で私は先生の手にひかれていった。


「前代未聞だよ。うちの学校にそんなことをしてる生徒が…」
「退学だけは勘弁してやって下さい。お願いします。」

「校長先生。私、退学でいいです」

「神谷お前何言ってんだよ」
そう言って先生は私の頭を小突いた。

「っ痛」

校長先生はやりとりを無視して先生に言った。
「彼女はこう言ってるが」

「明日まで時間を下さい。今、彼女は冷静さを欠いています」

私は翌日まで時間をもらった。
ここまで私はバカだったのか。
夜になって、私は仕事を休んで先生の家に来た。

私の家には絶対呼べない。

あの両親には会わせられない。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 輪 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ