「俺との誤解も解かないと」
誤解。
誤解?
本当に。
「先生」
先生の胸から顔を離すと、目があってしまった。
「誤解?」
「ああ…誤解解かないと」
「本当に、誤解?」
心臓が早くなる。
「神谷、教師と生徒だから」
「で、ですよね、誤解……ですね」
不意に目の前に先生の顔が出てきた。
一瞬、唇が触れ合った。
驚いたけれど、私はそのまま先生の唇にもう一度触れた。
「っはぁ、先生…誤解じゃなくなったね」
「バレたらお終いなんだから、これで終わりだ」
「うん……でも…もう一回して?」
私たちは互いにかじりついて、吸い合って、止まらなくなった。
すべてを求めた。
とにかく乾いて仕方がなかった。
学校のことも、両親のことも、自分が選んだはずの仕事のことも、この人に喰らい尽くして欲しかった。
この人が何を求めているのかも知らずに。
熱い。
私はあなたと一緒になってるのに何をして欲しいか分からない。
なんで。
教えて欲しかった。
この時だけだったのに。
たった三日だったけど。
全てを分かち合いたかった。
先生…。