4の呼吸 ?

SABLA  2007-09-30投稿
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 現場まであと5分程度の所まできた。
 そして木戸はあることに気付いた。

 やたらと小学生が多いな・・・・
 そう思い自分の腕時計に目をやる。時計の針は午前7時50分を指していた。それは登校時間にはピッタリの時間だった。彼は呆れ返って失笑していた。

「昨日から、全然寝てないじゃねえかよ。ったく。」

 ここでまた赤信号、木戸は苛立っていた。そしてふと車の窓の外を見る。すると彼の視界に一人の少女が目に入った。通学鞄を持っている。おそらく小学生だろう。 
 その娘は黒い髪を肩までのばし服の色は白。整った輪郭に綺麗な鼻、そして大きな目・・・。
 そんな目で車内の木戸を遠くから見つめていた。

 二人の視線は一致している。しかし彼女は目を離そうとはしなかった。決して。

 木戸は一旦視線を外す。ため息をつき、信号がまだ赤のままなのを確認してから再び視線を戻す。

 しかしそこに彼女はいなかった−−−

 最近の小学生はいったいどうなってんだよ、これじゃまるでホラー映画じゃねえか・・・。

 そう思ったとき、信号が青に変わった。そして木戸は思った。

 そういえば、被害者は小学生だったな・・・



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