翼9

 2007-09-30投稿
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「そうか…。了承しました。明日にはあなたの学籍を抹消します」
校長先生が重々しく言った。

「はい」

私は覚悟が出来た。
先生と結婚しよう。


教室で私の退学が告げられた。らしい。
私は現場を見ていなかった。
その日の昼休みの時間、先生は私のところへ来た。
私は屋上に居た。

「風邪ひくだろ」

「大丈夫です」

「里見さんが、ごめんて…」

「…あなたは悪くないって伝えてください」

先生は私が手すりの方に向き直ってから屋上から出て行った。
「神谷さん」

「里見さん、どうしたんですか?」

「やっぱり自分で言おうと思って」

「その事なら、先生から…」

その時、里見さんが驚いて、そして笑った。

「あの人、自分から?」

「え…なんのこと?」

「私、あの人がこの学校に来る前から…あの人と付き合ってたの」

何を言ってるの?

「二股を謝ったのかと思って」
「二股?」

「あなたとあの人、寝ちゃったんでしょ?」

「そん…な」

「それじゃあ」

あの人が裏切った?
嘘。
私は無意識にバッグからノートを取り出して、1ページ破った。

私は先生のことが大好きでした。
今すぐ先生にとびついて、そのままだきしめられたいです。
でも、それは先生にとって迷惑な事だから、私はバカな頭で考えた、今できることをします。
さようなら。大好き。

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