Avanクラブ 〜vol.3〜

黒谷碎  2007-09-30投稿
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声が去ってから30秒もしないころだったろうか。最初に口を開いたのは佐野だった。
「話しづらいところだが、最初に紹介された僕から話しを切り出しましょう。僕は佐野です。勿論、皆さんお察しでしょうが先ほどの紹介には人間が8人いました。つまり、今の中に幻想の方がいるということでいいのですね。」
「そういうことでしょう。私は教授の橋本です。しかし、このビル上では1人二役が容易にっきるようだ。・・・」
橋本の声は年老いていた。
「私は会社員の白田です。とにかく幻想の存在こそが最初にして最後のヒントなのでしょう。でも、私としてはこの世界自体が幻想のような気がします。」
未央は無難なときに口を挟んでおいた。
「誰も信じてはいないでしょう。あと、まだ軽い気持ちなんですが、目の前が真っ暗なんでこれから発言の前に名前を入れましょう。と言う自分は橋本です。」
橋本が二度目の口を開いた。
「大黒ですが賛成します。」
この男の声は優しい印象だった。いや、見方を変えればひどく恐ろしい声なのかもしれない。天使に紛れ込んだ悪魔のような。

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