コトが終わって気付いた。あぁ、あの頃とは違うんだ。もぅ戻れないんだ。
手を伸ばせばここに、隣にあなたがいる。体に触れられる。でもね、あなたの腕を今は温かく感じない。言葉も。瞳も。
すべてが冷たい。
「好きだよ」そう言って私を抱いてくれたあなたはもういない。
心のないセックスがこんなに虚しく寂しいものだと、私は一体どこで覚えてきたんだろう。
この人は、心が無いのにどうして私を抱くんだろう。どうして私はこの人から離れられないんだろう。
そんな事はわかってる。
…体だけでもあなたと繋がっていたいから。それが私が選んだ最終手段。悪あがき。
あなたの存在が、唯一私が生きてる証。私の意味。あなたを失うと私が存在する意味も失うんだよ。
あなたの心はとっくに無いのに。私の意味なんてとっくに無いのに。
こんな私はなんてばかな女だろう。こんな気持ち、あと何回繰り返せば気が済む?もうやめなきゃね?何をすべきかはずっと前からわかってる。時間がもったいない。
あぁ、ばかな女。