入口の扉が開いた瞬間、カッとまぶしいライトが目にささった。
『うわっ…』
まるで手術台がそのまま再現されたような作りの台が20床もあろうか、簡素な台(ベッドというより台。手術台呼ぶほうがふさわしい)が、一望できるよう整然と並んべられていた。
それぞれの台の周りには、ビッシリと医療機器と器具がとりまいていて、一人々の患者の姿は埋もれて見えないに等しかった。
ピッピッピッ…
トントントントン…
各所に備え付けられたパソコンの画面には、三原色の波動が常時写し出されている。
ブーッ!ブーッ!ブーッ!…
誰かの波動が乱れたか警報音が鳴り響く。
いやでも神経がたってくる。