「ハアハァハァ……」
いつもの通学路でチャリをぶっ飛ばしている俺がいた。
「ヤバいよ!!速く速く!!」後ろには夏希がいた。
「てか降りろ!!お前が乗ってるからいつも以上に疲れんだ!!」
疲れても夏希をいじる力はあった。
「絶対ヤダ!!だって、今ここで降りたら1時間目に間に合わないもん!!」
夏希も言い返してきた。
朝っぱらから元気だ。
まぁ、なぜ夏希が後ろに乗っているのかとゆうと…
「だったらなんでお前も寝坊すんだよ!!」
「知らない!!」
あいつも寝坊したのだ。
どうしてこんな日に寝坊すんだよ。
その時だった。
キーンコーンカーンコーン……
「あ……鳴った」
「鳴ったじゃないよ!!どうするのさ!?あと5分しかないよ!!ここから5分で着くはずないじゃん!!」
キキィーッ!!
俺はチャリを止めた。
「な、なに止めてるのさ!!遅刻する…」
「聞く。危険だけど5分で着くかもしれない道と安全だけど遅刻は確実の道、どっちに行く?」
「えっ…」
夏希は戸惑ったが
「5分で着く道」
即答した。
「了解」
俺は雑木林に突っ込んだ。「うわぁぁあ!!……」