「どう思います?」
「さあな。俺は頭を使うのは得意じゃない。分析は頼む」
そう言ってフィルは剣をおさめ腰を下ろす。
フィルは自分の力量をわきまえている。出来ないことは出来ない、やれることは全力を尽す。それでいて、出来ないからといって簡単にはあきらめない。恐らく今でも得意でないと言いながらも、頭の中では考えているのだろう。
4年の付き合いでその事を知っているミラは、だからこそ全幅の信頼をフィルに寄せている。
「わかりました。では第二陣が来るまでフィルは休んでいてください。私はサンプルを取っておきます」
「ああ。頼む」