ミナミのセクキャバにで働きだして 1ヵ月が経った頃だったと思う。
私は すでにお店のナンバー1になっていて毎日忙しい日々を過ごしていた。
ちょうど その日は不思議と誰も指名客がいなくて 久しぶりに 新規のお客さんの接客をする事になった。
若い二人組のお客さん。いかにも 遊んでる風にしか見えなかった。
私は 奥のお客さんを接客するように言われ 隣りに座ろうとした瞬間ビールを お客さんの膝に倒してしまった。
とっさに謝って謝って…ジーパンをおしぼりで何度もふいて 乾かした。
「もう いいで〜!どうせ安もんだし…気にせんといてっ!」と、優しい声をかけてくれて ホッとした。
笑顔が優しい人だなって思った。
その時、私は直感的にこの人と何かあるなって感じた。
名前は ”こうた”。
これが私と こうたの初めての出会い。
それから、何度かお店に足を運んでくれて 仲良くなるのに そんなに時間は かからなかった。
お店に来てくれた こうたは 25歳にして お金をたくさん持ってた。
最近は ただの使える客としか思ってなかった。若いから 少しやりにくいなとは 思ったけど…。
ある日、「今日は 友達の仕事手伝って100万稼いじゃった!」って無邪気に笑って話し出した。100万!?
そんな大金一日で稼げるなんて すごい!!!
「ねぇ。こうた。私にも稼げるんだったら紹介してくれない?」
「えっ〜!無理無理!何で?お金に困ってんの?」
「うん。ちょっと…。」
「ちゃんと話してくれるなら相談にのるよ!力になれる事なら協力するし…。」
「ほんと?お店では話しにくいし 一度 外で会ってもらえるかなぁ?」
「おっけ〜!」
この会話から 一気にこうたと私の距離は縮まった。
まさか あんな事になってしまうとは誰が予想しただろう。
私は こうたと出会ってから色んな体験をする事になる。
人生の裏と表を。