ミラは各種キットを使い分析を始めた。
疑問点は3つ。なぜこれほどまでの召魔を大量召喚できるのか(四方国境領域の他の領でも多くの召魔が確認されている)。なぜ粒子化が遅いのか。そして、何のために。
最後の疑問点はわからないだろうが、残りの2つはある程度はわかるだろうとミラは予測している。
(あまり悠長にはしていられないかもしれません)
ミラの胸には、なぜか大きな不安があった。
その時―\r
「ゴオオォォォォー」
重く響く唸り声が辺りに轟いた。
「これは…!?」
ミラは急いでキットをしまい、フィルの元へ走った。