…たしかに幸せだった日はあったのに…
目覚めると、目の前にはいつも通りの見慣れた天井が広がっていた。窓からは薄日が射し、朝であることを告げていた。
ため息が自然と溢れる…「今日」がまた始まった。
気づけば大学を卒業して早1年半。そして気づけばニートになって早3ヵ月。具体的?明確?な夢もなく大学で専攻した福祉にも意欲がなくなり、何のために福祉系大学で4年間も学んできたかと自問自答する毎日。福祉の仕事が嫌いなわけではない。現に卒業後は福祉関連の「堅い」と言われている職場に入職し、指導員として働いた…といっても、たったの3ヵ月。卒業前からの体調不良が原因で、辞めたというより辞めさせられた。その後2ヵ月休養し貯金も底をつき始めたため、とりあえず働かねばという気持ちに駆られ、たまたま募集していた近くのデパートのパートとして働くことにした。これが私が福祉から遠ざかるきっかけとなった。