『でなければ世界が死ぬ』
突然に部屋にあったモニターに人影が移った。
祐希・紫穂「!」
瑞枝「…司令」
瑞枝が言葉を落とす。
祐希「(コイツが…)」
画面には色で表せば〔黒〕というカンジのいかにも気難しそぅな男が映っていた。彼の名は風間貴之(カザマ タカユキ)先程話にでてきたリーヴァの最高司令官である。
怜子「どうかされましたか?」
瑞枝と怜子は座っていたソファーから立ち上がり、モニターに体を向け敬礼をすると呼び出しの胸を伺う。その言葉に対し風間はずっしりと重みのある声で答えた。
風間『敵襲だ――』
この言葉を聞いた瞬間、瑞枝と怜子の眼の色が変わった。
瑞枝「!?…っ」
怜子「まさか!?」
《ビ━━ッ!ビ━━ッ!!━》
警報がリーヴァ本部中に鳴り響く。祐希と紫穂は状況が掴めずにいたが周りの空気はどんどんと緊迫していった。
風間『キリサキ…』
瑞枝「はい!」
風間『あがって指揮をとれ』
瑞枝「了解」
風間『“フェイ”と“ロー”は…?』
怜子「まだ出せません…」
風間『仕方がない…ではヴェリは“セガ”と“ヴァイ”を。』
怜子「要請いたします」
モニターの男は静かに頷くと通信をきった。