俺も足早に家に帰り、支度をした。
花火会場に行く前に花屋に寄った。
「いらっしゃいませ。」
そこは小さな花屋で、若い女の店員だけだった。
色とりどりの花を見て、沙代子に合うものを探した。
せやけど俺はわからんかった。
花火の時間までもぉ時間がない。
「すいません。」
俺は店員に話しかけた。
「はい。」
店員は笑顔で答えた。
「あの、彼女に花渡したいんですけど、何がええのかわからへんくて...」
「それやったら一緒に選びましょうか??」
また笑顔で答えた。
「はい、お願いします。」
「どなたに贈るんですか??」
店員に聞かれた。
「あぁ、彼女に...」
「そうですか。素敵な彼氏サンですね。」
店員はニコッと笑った。
「彼女サンの好きな色とかありますか??」
「白とか青とか...」
「わかりました。」
店員は俺に相談しながら花を決めた。
「これでどうですか??」
店員が抱えてたんは、沙代子が好きな白や青の花束。
「はい、ありがとうございます。
綺麗ですね。」
店員はまたニコッと笑った。
「彼女サン喜んでくれるとええですね。」
「えぇ...」
俺はお金を払って花束を受け取った。
「ありがとうございました。
またぜひ来てくださいね。」
俺は急いで花火会場へ向かった。