ガラッ!!
「ちょっと、みんな助けてくれぇ!!」
教室に入ってすぐに助けを求めた。
「…………」
あれ?
なんかいつもと違う空気のような…
「貴ぁぁあ!!!」
ドンッ!!
「うわっ!!!」
ドテッ!!
夏希のタックルを喰らい
ぶっ倒れた。
「なにすんだよ!!」
「貴が悪いんじゃん!!」
「…………」
「あれっ?なんか空気が…」
夏希も気付いたみたいだ。いつもなら
「また夫婦喧嘩かよぉ!」なんて笑ってくるはずなんだけど…。
なんか空気が重い。
なぜだろう。
「おい、どうしたんだよ。空気重いぞぉ!」
「そうだよ!どうしたの?」
「…………」
俺達の問いかけにみんなは黙ってうつむいたままだった。
「なんで黙ってんだよ!!」
無視するみんなに少し腹がたった。
「……貴、夏希、さっき先生が言ってたんだけど…」
慎が口を開いた。
「先生が?なんて言ってたのさ?」
「………日本がアメリカと戦争やるって…」
「………はぁ!?」
なに言ってんだ?
戦争って……
「ウソだろ。みんなで俺らをひやかすためにウソついてるんだろ?」
そうだ。
ウソに決まってる。
だけど、次の言葉で俺は現実に引き戻された。
「……ウソじゃないよ。来月末に日本がアメリカに攻撃するって…」
「ウソだろ…」