「沙羅ぁぁ!!!!!」
ルイが叫ぶのだけが聞こえた。
ぼんやりと何かが見えた。黒い…大きな……翼???何アレ??
とりあえずルイらしき男が黄泉の兵士を倒したらしかった。
ルイ??誰かがアタシを抱きかかえる。
「さ・・・羅!!!っ・・・・羅っ・・・に言って・・・!!!」
はぁ??何て言ってるの??あーどんどん痛みなくなってきた。死ぬの??鏡の者であるアタシが死んだらこの世界は崩壊してしまうのよ。あー…!!!
「え??」
アタシはものすごい勢いで飛び起きた。
「沙羅!!!」
ルイがいた。
「あ…痛くない。」
“我らのいう通りだ。お前の危機にこいつはお前を救おうとした。”
鏡だけはしっかり握っていた。
ルイの顔を見た。
「沙羅…君…傷!!!傷は!?!!」
ルイはアタシの胸の傷を見ている。サーベルの跡だけしっかり服が破れそこから出血したらしい跡がある。服は血だらけ。
鏡がルイを試すために黄泉の兵士のサーベルをわざとアタシに刺してその傷を癒したんだ。
アタシはルイを押し倒して馬乗りになり両手で首を絞めた。
「うっ…ちょっと、沙羅!!!落ち着こうよ…」
ルイは苦笑いをしてアタシの手首を掴んだ。