先程とはまったく態度が違う…。吟は私の顔を見て分かったのだろう
吟『私は仕事とプライベートを割り切っておりまして…。それより護ってもらいたい物とは?』
私『まずは自己紹介からいたしましょう。私、国立博物館副館長のアサイと申します。今回あなた様にお任せしたいお仕事は…』
アサイはスーツの内ポケットから写真を出した。写真には古い槍が写されている。
写真を手に取り、吟は、
吟『ロンギヌスの槍…ですね?』
アサイ『ご存じでしたか!!』
吟『一般公開初日、三時間行列に並んで観ましたよ。
なんでも盲目の騎士、ロンギヌスがキリストが磔にされ死んでいるかを槍で刺し確かめる際、返り血を目に浴び目が見えるようになったと言う伝説的な槍。また槍を手に入れた者には幸運が訪れるが、手放せば不幸が訪れる…で、なぜこれを護ってもらいたいんですか?』
アサイ『実は盗み屋と名乗る者からこのロンギヌスの槍を盗みにくると言う手紙が来まして…そこで、あなた様にはこのロンギヌスの槍をお護りいただきたい』
吟はリラックスした感じで言った。
吟『警察に頼まれた方が安心だと思われますが』