階段を最後まで昇りきるとそこには怜と翔が立っていた。
「やーっと、来たな」
「無事みたいだね」
怜と翔が言う。
「あったりめぇだろ!」
「何よ。私の作戦が無かったら今頃どぉなってたことか」
「う、うっせぇなっ!」
啓吾が怒り気味な口調で言う。
「それより・・・―――」
怜が上を見る。
「ココが最上階のドアだよ」
目の前には錆付いた大きなドアが立っていた。
「うっし・・・。行くぞ!」
啓吾は、ドアを開ける。するとドアはキィキィと音をたてながら開いた。
ドアを開けると目の前にはとても広い部屋が広がっていた。しかし、そこには龍華の姿は無かった。
「龍華さん・・・は?」
「いねぇ・・・。何処いったんだ・・・?」
「あっ!見てっ!」
舞が指を差す方向を見ると、そこにはまた1つドアがあった。4人が走って行こうとすると、そのドアが開き中から人が出てきた。
「んっ・・・。誰だ・・・」
「ようこそ・・・『レイーブの城』最上階へ」
中から背の高い男が出てくる。
「龍華さんはどこなのっ?!」
怜が言う。
「そぉだねぇ・・・教えてあげてもいいけど・・・―――」
と、言うとその男は右手を前に突き出してこう言った。
「邪魔者は消さなきゃね・・・―――」
すると、後ろにある大きなドアが開き翔と舞がその男の手から出た波動でその部屋から飛ばされ、ドアの向こうまで飛ばされた。すると、ドアは閉まった。
「翔と舞に何をしたっ!!」
「なぁに・・・、部屋から出て行ったもらっただけだょ」
「なんだと、てめぇっ!!」
啓吾が男に飛びかかろうとする。しかし怜が啓吾の腕をつかむ。
「やめて。啓吾・・・。翔達は無事だよ、きっと・・・」
「・・・」
怜が啓吾の腕から手をとる。すると、男は話し出した。
「君達に、話があってね・・・―――」